こおりやま悠々雑事記

テーマは特定せず、読むとちょっと人生が豊かになるかもしれないことを発信していきます。

中世自治都市・平野郷散策の休憩におススメのカフェ~門前茶屋おもろ庵

大阪市平野区中心市街は平安時代から人々の集住が始まり、中世は泉州と並ぶ環濠で囲まれた自治都市平野郷で、江戸時代には平野川の水運を利用した綿業で大いに栄えました。

攝州平野大繪圖(国際日本文化研究センター蔵)

上は1763(宝暦13)年の絵図ですが、町全体が環濠で囲まれていた様子がよく分かります。

奈良県内を中心に環濠集落巡りをしていた筆者ですが、一度は訪れたいと考えていたところに大阪で久しぶりに用事があり、帰路立ち寄りました。

しかし、規模が想像をはるかに超える広さで、町のごく一部を巡ったところで時間切れ。

歩き回ってクタクタになり、スマホの電池も切れかかって、どこか休憩できるところがないかとばったり立ち寄ったのが、門前茶屋おもろ庵さんです。

平野郷の中心付近、全興寺(せんこうじ)の門前、中高野街道沿いにある町屋を改装されたカフェ。

 

こちらのカフェは「平野・町ぐるみ博物館」の取り組みに参加されていて、店主がコレクションされた古今東西のパズルが100種以上そろっており、自由に遊ぶことができるというお店です。

小物を含めたコレクションの一部が、お店の前にディスプレイされていました。

 

お店の北側には往時の平野郷の賑わいを再現したジオラマと、町の歴史を紹介する案内板が展示されています。

こちらがメニュー。

単品はすべて300円台と、超良心価格。

 

店内はかつての土間が椅子席になっており、奥の畳部屋も客席になっています。

店に入った時点でスマホの電池残量はすでに一桁。。。

「充電させてもらっていいですか?」と店主さんにお願いすると、「どうぞどうそ」と快諾いただき、とても助かりました。

 

レトロな小物が店内を埋めています。

当日、関西は冷え込みが強く、日中でも10℃に届かない日でした。

体が冷え切っていたいたこともあり、甘酒にしようかコーヒーにしようか悩みましたが、ホットコーヒーを注文します。

サービスのクラッカーと一緒に供されました。
挽きたてのいい香りが漂います。

 

給仕してくれた店員さん(多分店主の奥さん)に、環濠が好きで町を回っていますと伝えると、町歩きに便利なマップをいただき、周辺の見どころなど教えていただきました。

聞けば聞くほど、これは1日では回り切れないと考え、次回はいただいたマップを片手に歩き回ろうと思います。

 

環濠が好きということで、平野から少し南にある喜連環濠の紹介パンフレットも併せていただきました。

不勉強で全く知らない環濠集落でしたが、パンフレットを読むと現在は環濠こそ失われているものの、古くからの道筋と古い町屋が数多く残っているエリアのようです。

やはり地元の人からお話を聞くと、情報の広がりが違うなと改めて実感。

人見知りなのでなかなか人に声をかけられないのですが、思い切って話しかけてよかったー。

 

平野郷の情報収集や散策の休憩にはぴったりで、こちらの町を散歩される際にはおすすめのカフェです。

 

〇基本情報

■住所:大阪府大阪市平野区平野本町4-12-21

■電話:090-8141-5989

■営業時間:10:00~18:00

■定休日:水曜日(木曜不定休)

■地図

 

〇近隣の関連記事

■平野郷の概史と杭全神社・現存環濠を紹介

■柏原船が行き交った舟入(河骨池)周辺から奈良街道を中心に平野郷東部を紹介

大阪府最大の木造建築の本堂を持つ大念佛寺朱印船貿易で活躍した末吉孫左衛門ゆかりの町屋、南海平野線の廃線路周辺を紹介

■昭和レトロなアーケード街・平野本町通界隈と平野郷発祥の地・全興寺を紹介

■南海平野線の廃線路と平野停留所跡に造られた遊歩道『プロムナード平野』を紹介

■平野郷散策でランチにおススメのラーメン屋さん